老子道徳経
-第41章-
あらゆるものは転回し、タオへと還っていく
タオのはたらきは、やわらかで弱弱しい
この世のあらゆるものは
天地、陰陽から生じ
それらはタオから生まれる

なんども繰り返しになるけど
この世のあらゆるものは
「無」ータオから生じてる
無というのは
何もないということじゃなく
すべての可能性を含んでいる
名前もカタチもない領域
「無」こそがリアル
リアルから生まれたこの世のあらゆるものは
再び「無」へと還っていく
「無」から「無」へ—-
タオから生まれ出て、そしてタオへと還る
止むことのない転回の旅
それは
認識できない刹那の時間に為されつづけている
あまりにも自然すぎて
あまりにもやわらかく、微細で
わたしたちには
そのはたらきを認識することはできないけど
でも、ときに
その微細なはたらきのほんの一部を
感じ取ることがある
固定しているように思える
この世界もわたしたちのカラダも
刹那に消えては再生されている
タオはそんな大ごとを
片ときも休まず
何てことなく為し遂げている
ムリにはたらきかけないで
力まず流れにまかせていると
物事が自然とスムーズに成っていく
そんなとき
わたしたちはタオの流れに乗っている
それは得もいわれぬ快感だよね
かみゆりら
反(かえ)る者は道の動なり
弱き者は道の用なり
天下の万物は有より生じ
有は無より生ず