老子道徳経
-第6章-
谷の女神は死なない
いのちを生み出しつづける
すべてが生まれる玄の門
天地の根源に達する門
そのおぼろげでありながら
湧き出るいのちのエネルギーは
滾々として尽きることがない

創造の源は、女性的だ
女神たる女性に備わった
玄牝(げんぴん)の門は
無限にいのちをうみだし
そのエネルギーは尽きることがない
子宮は
いのちを生み出す「空」
その玄妙な領域に至るとき
エネルギーは解放される
性エネルギーの解放は
封印解除には、いちばんの手段だ
性エネルギーの歪曲によって
女神性は永きにわたって封じ込められてきた
社会は、搾取する
わたしたちのエネルギーを奪うシステムだった
わたしたちが我が、ままに
その本性を生きることによって
この世界はエネルギーで充ち満ちる
エネルギーが向くままに
衝動のままに
よろこびのままに生きることで
世界はよろこびで満ち溢れる
あなたが
ありのままで
エクスタシーに充ちること
それが
この世界にもたらす恩寵ははかりしれない
かみゆりら
谷神は死せず
是れを玄牝(げんぴん)と謂う
玄牝の門
是れを天地の根と謂う
緜緜(めんめん)として存するが若く
これを用いて勤(つ)きず
(老子 金谷治著 講談社 書き下し文より引用)