性愛の星、リラ

ようこそ

リラの星の記憶の物語へ

 

この大地のいのちの営みに目をやれば

世界は

エクスタシーから生じていることがわかる

イノチは、快感から生まれる

快感がなければ、種の繁栄はありえない

 

セクシュアリティとは

あらゆるものとのかかわり

 

でも

この世界では

性の本質は貶められてしまっている

 

両極の交わりは

新しい力を生み出す

ほとばしる瑞々しいいのちを

 

かつて私たちは

あたりまえに愛し合っていた

それが、失われたリラの記憶

出逢い交わり

離れてはまた交わる

その無限のらせんエネルギーは

自在自由にあそび

大いなる創造は繰り広げられ

リラは創造力を増していった

 

はじまりは

たったひとつの

ちいさなちいさな振動

 

ゼロから

1という矛が生まれ

2という二極を生み出す。

天地は開かれ

あらゆる二対の極が拮抗し

拮抗を崩すことでエネルギーを生む

 

男性性と女性性の融合は

計り知れない多大なエネルギーを生み出す

それは

子孫繁栄という

種の保存のためだけのものではない

 

何の動機ももたない

純粋な交わりの持つ力は

描写しえないほど驚大だ

 

それこそが

リラの星を支えたエネルギーだった

 

リラは、黄金時代を謳歌した。

私たちのエネルギーは

原初のまま

母なる子宮のはたらきと完全に一致した状態にあったから

純粋なよろこびからなされる

よろこびの創造

 

よろこびの光は

想いを鏡に映し出し

何の妨害もなく、瞬時に物質化する

 

肉体を持って交わるも

エネルギー体として交わるも

あらゆるエクスタシーの手段が選択可能だった

 

ただ官能し

ただ悦びを感じる

それがリラの在り方だった。

 

だが常に

宇宙は進化を望む

調和を崩すことで

変化は生まれ、進化を目指す

そんなはたらきが現れ始めた

 

私たちは純粋さを失いはじめた

性愛の行為に

いや、あらゆる行為に

うしろめたさの種を植え付け

純粋さを貶めてしまった

 

行為を純粋に楽しむ質が

徐々に奪われていった

 

それは

自らの神の質を封印することを意味する

 

私たちは、神の質を忘れることを選んだ

それは

堕天の記憶の始まりだった。

 

リラ・サクヤ・アンフィニ